ルールを守ろう 2004 12 9

「見せ板」
 まず、最初に、下の図の「図1」を見てください。
特に何の特徴もない「普通の板情報」だと思います。
このような状況では、相場の流れに従って売買すれば、特に問題はないでしょう。
 ところが、今までにはなかった「大口の売り」が出てきたら、どうでしょうか。
それが、「図2」です。
たいていの人は、「これは、まずい」と判断して、
あわてて逃げるか、持ち株を急いで売るでしょう。
 結果は、どうなったか。
意外にも、株価は、あまり下がらず、その後、上昇しました。
そして、株価が上昇する過程で、
いつの間にか、364000円にあった「大口の売り」も消えてしまいました。
 これは、「大口の買い」が入ったのだろうと、歩み値情報を調べてみると、
364000円には、「小口の買い」しかありませんでした。
 つまり、364000円にあった「大口の売り」は、「見せ板」だったのです。
その見せ板は、どのような意図があったのか、わかりません。
買い手に対して、威嚇して、株価を下げる目的があったのでしょうか。
(この銘柄は、貸借銘柄で、信用売りもできる銘柄でした)
 このような「見せ板」は、ルール違反です。
板情報だけでは、本当の「大口の売り」なのか、「見せ板」なのか、区別できません。
 結局、買い手としては、とりわけ資金の少ない個人投資家は、
たとえ安くても、あわてて逃げるしかないのです。
(もし、本当の大口の売りだったら大変ですので、急いで逃げる必要があるのです)
 このようなルール違反が多いようでは、
株式市場から、個人投資家や一般投資家が去っていくでしょう。
これでは、結局、みんな損をすることになります。
 長期的に見れば、ルールを守ることは利益になります。
ルールが守れないならば、当局が「規制」を作る必要があります。
(注)
 この板情報は、「見せ板」というものを説明するために、
わかりやすく変更してあります。
実際の板情報は異なりますので、注意してください。


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